菅楓華（すが ふうか）は、2005年5月17日生まれ、宮崎県宮崎市出身の日本の女子プロゴルファーです。
2023年にプロテストに合格し、わずか2年目の2025年シーズンには日本女子プロゴルフ協会（JLPGA）ツアーで注目を集める存在となりました。
6歳からゴルフを始め、アマチュア時代に数々の実績を積み上げ、プロ転向後もその才能を遺憾なく発揮しています。
所属はニトリ、マネジメントはCMGスポーツマーケティングが担当し、若くしてツアーのトップ争いに名を連ねる彼女のキャリアは、未来の女子ゴルフ界を担う逸材として期待されています。
ここでは、菅楓華のゴルフ人生を幼少期から現在まで振り返り、その成長とキャリアの軌跡を紹介します。
ゴルフとの出会いとアマチュア時代の輝き
菅楓華がゴルフを始めたのは6歳の時。
きっかけは、地元の公園で遊んでいた「近所のお姉ちゃん」がゴルフに親しんでいた姿に影響を受けたことでした。
宮崎の温暖な気候と豊かな自然の中で育ち、幼い頃からクラブを手に持つことが日常に。
家族のサポートもあり、ゴルフへの情熱はすぐに芽生えました。
彼女の才能は早くも開花し、中学生時代には目覚ましい成績を残し始めます。
日章学園中学校に進学した菅楓華は、2018年、13歳の時に「第39回九州中学校ゴルフ選手権春季大会」で優勝。
この勝利は彼女のキャリアにおける最初の大きな一歩でした。
同年、全国中学校ゴルフ選手権大会では団体準優勝に貢献し、チームプレーヤーとしての資質も示しました。
翌2019年には「アジアパシフィックジュニアカップ」で優勝し、国際舞台でもその名を知らしめます。
この時期、彼女はゴルフの基礎を固めつつ、競技者としての精神力を培っていきました。
高校は日章学園高等学校に進学。
2021年、高校1年生の時に「全国高等学校ゴルフ選手権九州大会」で優勝し、アマチュアとしての地位を確立。
さらに2022年には「日本ジュニアゴルフ選手権（15～17歳の部）」で2位と、コンスタントに結果を残します。
高校時代の彼女は、技術的な向上に加え、大舞台でのプレッシャーに打ち勝つメンタルも身につけていきました。
こうした実績が、プロへの道を切り開く土台となりました。
プロテスト合格とJLPGAツアーへの挑戦
2023年、高校3年生の時に菅楓華はJLPGAプロテストを受験し、見事に一発合格を果たします。
96期生としてプロゴルファーの仲間入りをしたこの瞬間は、彼女にとって夢の第一歩でした。
同年、アマチュアとして出場したステップ・アップ・ツアー「フンドーキンレディース」で3位に入る活躍を見せ、プロテスト合格の勢いそのままに高いポテンシャルを示しました。
プロ転向時の目標は明確で、「ツアーで常に上位で戦える選手になること、そして年間女王を目指す」と語っています。
2024年、プロ1年目としてJLPGAツアーに本格参戦。
初年度は経験を積むシーズンとなりつつも、持ち前の安定感と攻撃的なプレースタイルで注目を集めました。
例えば「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」では、スリクソン製のクラブ（ZX7 Mk II ドライバーやZX5 Mk II アイアン）を武器に堅実なスコアをマーク。
上位争いに絡む場面も見られ、ルーキーとしての存在感を発揮しました。
彼女の得意クラブである9番アイアンは、正確なショットでピンを狙うスタイルを支えています。
2025年シーズン：飛躍の年
2025年シーズンは、菅楓華にとってキャリアのターニングポイントとなる年です。
開幕戦「第38回ダイキンオーキッドレディスゴルフトーナメント」（3月上旬、沖縄）で、いきなり単独首位発進。
初日に5バーディ・1ボギーの「68」を記録し、3日目まで首位をキープする快進撃を見せました。
最終日は惜しくも優勝を逃し2位タイに終わりましたが、ツアー自己ベストの成績で「10代での優勝」を現実的な目標に引き寄せました。
この大会で彼女は、最終日最終組でのプレーを経験し、大舞台での冷静さを証明しています。
続く「Vポイント×SMBCレディス」でも2位、「アクサレディス in MIYAZAKI」では6位タイと、開幕3戦連続で最終日最終組に入る快挙を達成。
これはJLPGA史上初の記録とされ、19歳の若さで歴史に名を刻みました。
特に地元宮崎での「アクサレディス」では、小林光希と首位を争い、2日目に首位に並ぶ場面も。
最終日にスコアを伸ばせず6位に終わったものの、「波に乗れなかった」と振り返りつつ、次戦への意欲を見せています。
彼女のプレーは速く、レジェンド選手からも「心配は杞憂だった」と称賛されるほどです。
プレースタイルと魅力
菅楓華のゴルフは、正確性と攻撃性を兼ね備えたスタイルが特徴です。
ドライバーショットの平均飛距離は約240ヤードと、若手の中でも競争力があり、得意の9番アイアンでピンをデッドに狙うショットメイクが光ります。
また、彼女の明るい性格と人懐っこい笑顔は試合外での魅力となり、ファン人気も急上昇中。
趣味のカラオケやダンスでリフレッシュし、好きなブルーのウェアを身にまといピッチに立つ姿は、若さとエネルギーに溢れています。
家族と支え
菅楓華は5人家族の末っ子で、両親と2人の姉がいる家庭で育ちました。
家族は一般人であるため詳細は公表されていませんが、ゴルフを始めるきっかけとなった「近所のお姉ちゃん」や、幼少期から支えてくれた家族の存在が、彼女のキャリアに大きな影響を与えています。
プロとしての活躍は、家族への感謝の表れでもあり、彼らの応援が彼女の原動力となっています。
今後の展望
2025年時点で、菅楓華はプロ2年目ながらJLPGAツアーのトップ争いに食い込む実力を見せています。
目標である「10代でのツアー優勝」は目前で、年間女王への道も夢ではありません。
彼女の課題は、大舞台での最終日スコア伸ばしと、メンタル面でのさらなる成長でしょう。
しかし、開幕3戦の結果からも分かるように、その可能性は無限大です。
宮崎から世界へ羽ばたく菅楓華のキャリアは、まだ始まったばかり。
これからも彼女の挑戦と成長から目が離せません。
