今平周吾（いまひら しゅうご）は、日本のプロゴルファーとして知られ、その卓越した技術と安定感で多くのファンを魅了しています。
1992年10月2日に埼玉県入間市で生まれ、幼少期からゴルフに親しみながら成長しました。
彼のキャリアは、ジュニア時代から始まり、プロ転向後の数々の成功を経て、現在に至るまで輝かしいものとなっています。
この記事では、彼のキャリアを詳しく振り返ります。
幼少期とジュニア時代
今平周吾は9歳の時にゴルフを始めました。
入間市立仏子小学校に通いながらクラブを握り始め、その才能は早くも開花します。
入間市立西武中学校に進学した2006年と2007年には、関東ジュニアゴルフ選手権で2年連続優勝を果たしました。
この実績は、彼が将来有望な選手であることを示すものでした。
さらに、埼玉栄高等学校1年生だった2008年には、日本ジュニアゴルフ選手権（男子15～17歳の部）で優勝。
同大会では、後に世界的な選手となる松山英樹を破る快挙を成し遂げています。
この勝利は、彼の名を一気に全国に知らしめました。
しかし、彼の視野は日本国内にとどまりませんでした。2009年、高校を中退し、アメリカ・フロリダ州のIMGアカデミーに留学することを決意します。
留学の理由について、彼は「PGAツアーに憧れて」「高いレベルと良い練習環境の中でゴルフに取り組みたい」と語っています。
アメリカでは全米ジュニアゴルフ選手権でベスト8に進出し、国際舞台での経験を積みました。
この2年間の武者修行は、彼の技術と精神力を大きく成長させるきっかけとなりました。
プロ転向と初期のキャリア
2011年、19歳で日本に帰国した今平はプロゴルファーとしての道を歩み始めます。
プロ転向後、すぐに結果を出すことは簡単ではありませんでしたが、2014年に日本ゴルフツアー機構（JGTO）の下部ツアーであるチャレンジトーナメントで2勝を挙げ、チャレンジツアーの賞金王に輝きました。
この成功により、翌2015年からレギュラーツアーへの出場資格を得ます。
初年度は「長嶋茂雄招待セガサミーカップ」で2位になるなど、安定した成績を残し、ツアー10位でシーズンを終えました。
2016年も好調を維持し、「ミズノオープン」で2位タイ、「日本プロゴルフ選手権」で3位など、上位フィニッシュを重ねます。
この年は賞金ランキング10位となり、トップ選手としての地位を確立しつつありました。
そして、2017年、ついに大きな飛躍を遂げます。
「関西オープンゴルフ選手権」でツアー初優勝を飾り、賞金ランキング6位に躍進しました。
この勝利は、彼のキャリアにおける重要なターニングポイントとなりました。
賞金王への道
2018年は今平にとって歴史的な年となりました。
「ブリヂストンオープン」で2勝目を挙げ、年間1勝ながら驚異的な安定感を発揮します。
トップ10入りが13回、2位3回、3位3回という成績で、賞金ランキング1位に輝きました。
身長165cmと小柄ながら、年間1勝での賞金王は1976年の青木功以来、ツアー史上2人目の快挙です。
この年、彼のショットメーカーとしての技術が広く認められました。
勢いは2019年も止まりませんでした。
「ブリヂストンオープン」と「ダンロップフェニックストーナメント」で2勝を挙げ、16試合でトップ10入りする抜群の安定感を見せます。
初戦を棄権したものの、その後は全試合で予選通過を果たし、2年連続で賞金王に輝きました。
これは尾崎将司、青木功、中嶋常幸、片山晋呉に続く史上5人目の偉業であり、彼の名を日本ゴルフ史に刻みました。
平均ストロークなど多くの部門で前年を上回る成績を残し、さらなる成長を示しました。
メジャー制覇とその後
2020年代に入っても、今平の活躍は続きます。
2021年には「フジサンケイクラシック」で逆転優勝を果たし、通算6勝目を記録。
2023年には「東建ホームメイトカップ」と「三井住友VISA太平洋マスターズ」で2勝を追加し、通算9勝に到達します。
そして、2024年10月13日、国内メジャー大会「日本オープンゴルフ選手権」で悲願の初優勝を飾りました。
最終日に2つスコアを伸ばし、通算4アンダーで木下稜介との競り合いを制したこの勝利は、彼にとってツアー通算10勝目であり、埼玉県出身者として初の日本オープン制覇という歴史的な一歩でもありました。
プレイスタイル
今平周吾の特徴は、クラブを短く持つ独特なスタイルと、シャープで正確なショットにあります。
小柄ながら平均飛距離はツアー平均を超える約295ヤードで、安定したスイングが彼の強みです。
感情をあまり表に出さないクールな性格ながら、勝利の瞬間にはガッツポーズを見せることもあり、ファンに感動を与えます。
彼の成功は、若いゴルファーに「体格に関係なく努力で頂点に立てる」という希望を与えています。
現在の活動と未来
今平はダイヤ株式会社とスポンサー契約を結び、ツアーで活躍を続けています。
海外メジャーへの挑戦も視野に入れ、世界での飛躍を目指しています。
彼の「うまくなりたい」という向上心は変わらず、今後のさらなる成功が期待されます。
