多くのゴルファーが「練習場(打ちっぱなし)では調子が良いのに、コースに行くとスコアがまとまらない」という悩みを抱えています。
実は、練習場でただ気持ちよくボールを飛ばしているだけでは、実戦で使えるスキルは身につきません。
着実に上達する人は、限られた時間と球数の中で、明確な目的意識を持ってメニューを組み立てています。
本記事では、シングルプレーヤーや短期間で上達する人が実践している、効果的な練習メニューの構成とポイントについて解説します。
ウォーミングアップ:小さな動きで体と対話する
上達する人は、いきなりドライバーを振り回すことはありません。
まずはウェッジなどの短いクラブを持ち、ハーフスイングやビジネスゾーン(時計の9時から3時の幅)の練習から開始します。
- 芯に当てる感覚の確認: 体が十分に温まっていない状態でフルショットをすると、フォームを崩すだけでなく怪我の原因にもなります。
- リズムの構築: 15〜30ヤード程度の短い距離を、一定のリズムで正確に打つことで、その日の自分の調子や体の動きをチェックします。
この段階で「今日は体が回りにくいな」「少し右に出やすいな」といった微細な変化に気づけるかどうかが、その後の練習の質を左右します。
「一球交代」でコースの緊張感を再現する
練習場で同じクラブを何度も連続して打つと、体が動きを覚えてしまい、ミスが修正されたような錯覚に陥ります。
しかし、コースでは一打ごとにクラブも状況も変わります。
- シミュレーション・ルーティン: 練習の後半には、仮想のコースを思い描き、1打ごとにターゲットとクラブを変えて打ちます。「1番ホール、ティーショットは右がOBなので左サイド狙い」といった具合に、本番同様のプレーチンルーティンを取り入れましょう。
- 一球に対する集中力: 「何発も打てる」という甘えを捨て、その一打に全神経を注ぐことで、実戦に必要な精神力が養われます。
スイング課題の抽出と「ドリル」の活用
漠然と打つのではなく、その日の課題を一つに絞ることが重要です。
上達が早い人は、スイングの形を整えるために専用のドリルを練習に組み込みます。
- 片手打ちや連続打ち: 腕に頼ったスイングを防ぎ、体幹主導の動きを身につけるためのドリルを反復します。
- スマホでの動画チェック: 数球打つごとに自分のスイングを撮影し、理想の動きとのギャップを確認します。自分の感覚と客観的な映像を一致させる作業こそが、上達への最短距離です。
苦手克服よりも「得意」を伸ばす振り分け
もちろん苦手なクラブを練習することも大切ですが、上達する人は自分の「武器」を磨くことを忘れません。
- 得意クラブの固定: 「これを持てば確実にフェアウェイに置ける」という安心感のあるクラブを一本作っておくと、コースでのマネジメントが格段に楽になります。
- アプローチ精度の向上: 練習時間の半分を100ヤード以内のショットに費やす人も少なくありません。スコアに直結する距離を徹底的に体に覚え込ませます。
クールダウンと振り返り
練習の最後には、再び短いクラブで軽く打ち、リラックスした状態で終了します。
激しい練習で強張った筋肉をほぐし、良いイメージを残したまま終えることが、次回の練習へのモチベーションに繋がります。
まとめ:練習の「質」が未来のスコアを作る
ゴルフの上達とは、単に「綺麗なスイングを手に入れること」ではなく、「コースでミスを最小限に抑える術を学ぶこと」です。
- 短い距離から始め、自分のリズムを整える。
- 一打ごとに目標を変え、コースの緊張感を持ち込む。
- 動画を活用し、自分の動きを客観的に分析する。
このような「思考する練習」を継続することで、練習場での成果がそのままコースでのスコアへと直結するようになります。
次回の打ちっぱなしでは、カゴの中のボールを「ただの球」ではなく「本番の貴重な一打」として扱ってみてはいかがでしょうか。





